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ドクターのQ&A

2024.06.18

病気

水素吸入 Q&A【透析中の水素吸入について】ハイドレックス

透析

Hydrexの高濃度水素吸入マシンを導入しているサロン様から、
ご自宅で血液透析(HHD)をしているご利用者からの質問がありました。

「透析中の水素吸入の効果」について山口先生からご回答いただきます。

Q.「水素吸入」は、透析中、透析後、どちらが効果的なのでしょうか?また、水素吸入で嚢胞腎や嚢胞肝への影響はあるのでしょうか?

【40代男性】

現在自宅で、透析をしながら水素吸入を5時間しています。

透析だけしていた時は、開始から2時間ほどはダラダラと直ぐに眠気が来てしまいましたが、水素吸入をするようになってからは、頭がクリアになりパソコンに向かい仕事や資格試験などの勉強にも集中できるようになりました。

また、以前あった眼のカスミもなくなり、疲れがなくクリアに見えます。
最近少々老眼の始まりかと落ち込んでいたのですが、水素吸入を始めたことで老眼の心配は今のところなくなりました。

集中して仕事や勉強をするには水素吸入はとても有効だと思い、
水素吸入で記憶力もアップしてくれないかと密かに期待しています。

自宅に「Hydrex」の水素吸入マシンを導入する前は、サロンに通っていました。
その時は、水素吸入をすると手足や内臓にチリチリ感があり、水素が行き渡っている体感がありました。
いまは、この体感がないのです。
もしかしたら、透析をしながら水素吸入をするよりも、透析後に水素吸入をした方が良いのではないかと思っています。

水素吸入は、透析中、透析後、どちらが効果的なのでしょうか?
また、水素吸入で嚢胞腎や嚢胞肝への影響はあるのでしょうか?

難病なので、どう影響するのかについて、いろいろと先生方の見解があると思うのですが、あるとすればどんな影響が考えられるか教えてください。

A. 山口醫院 山口貴也院長

腎不全が進行して、腎機能が10%未満まで低下した場合は、透析による治療が行われます。
透析は、腎臓の働きの一部を人工的に補う治療法で、「血液透析」(HD)と「腹膜透析」(PD)の2種類の方法があり、近年では医療技術の進歩により在宅での血液透析(HHD)が可能となりました。
ご自身のライフスタイルに合わせて治療できることから、QOL(生活の質)の向上が図れるようになりました。

透析では、腎臓の最も重要な役割である余分な水分、塩分や老廃物の排泄を代行します。
ただし、透析は腎臓の機能を回復させる治療法ではありません。
そのため、途中で腎移植を受けない限りは、生涯続ける必要があります。
また、健康な腎臓と同程度の役割が果たせるわけではありませんし、透析では補えない腎臓の機能もあります。
そのため、多くの場合、透析療法に加えてさまざまな薬の助けも必要になります。
よりよい透析生活を送るためには、食事の内容や塩分・水分などの摂取量に気をつけるなど、自己管理も大変重要です。

水素は、血液中に溶け込んで体中に循環して細胞膜に浸透し、悪玉活性酸素と結びついて体外に排出する、過酸化脂質による酸化のドミノを抑制する、細胞にエネルギーを与えるミトコンドリアの機能をあげる、炎症を鎮静する、免疫を調整することがわかっています。

腎臓が濾過する老廃物の中には、病気や老化を促進させる悪玉活性酸素(ヒドロキシラジカル)が含まれています。
水素吸入により悪玉活性酸素の除去を促しますので、透析のサポートにもつながります。

水素吸入のタイミングは、透析中、透析後のどちらでもよいですが、透析中に行うと効率的に時間が使えるのではないでしょうか。
水素吸入によるチリチリとする体感は、水素が十分に行き渡るようになると感じなくなるようです。
ご質問者の方は、透析の時に5時間、他の日は2時間の水素吸入をされているそうですが、2時間吸入して体調は良くなったが、3時間吸入して初めてチリチリしたという方もおられます。

個々によって必要な水素量が違いますので、吸入時間を調整してみることも必要です。
水素吸入をしても副作用の心配はまったくありません。
治療と共に、安心して高濃度の水素吸入を続けることをお勧めします。

どうぞお大事に。

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